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今回採り上げる話題

5月21日に、YouTubeチャンネル「知財実務オンライン」に出演させて頂きました。そのときのタイトルが、「AI時代の知財情報分析 ~人はこれから何をすべきか考える~」でした。

AIが急速に発達して、いずれ人がこのような情報分析に関与する必要は無くなっていくのではないか、という話をよく聞きます。

自分としては、仕事が無くならないように「人がかかわる余地は必ずある」という結論ありきでの話にしたくないと思っており、実際どうなのかということをテーマに、実務に関わる者として、その実感をお話しさせて頂きました。

今回の出演は、自分の頭の整理をするという意味でも大変貴重な機会となりました。そのときの動画がそのまま見られますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

動画が見られない環境の方向けに、そのときの内容を生成AIで一枚の絵にしたものがこちらです。

知財実務オンライン第287回「AI時代の知財情報分析」の内容を生成AIで一枚絵にしたもの
分析のウラ話

今回のYouTube出演で、ご覧頂く方と一番共有したかったのは、知財情報分析に限らないことですが、ほとんど同じような情報を伝えているのに、まっすぐ伝わる人と、ほとんど伝わらなかったり、誤解を生んだりする人がいる、ということです。

知財情報分析で言えば、せっかく苦労していろいろな資料を作ったのに、相手にあまりその意図が伝わらない、というケースをよく聞きます。そして、そこは相手とのコミュニケーションが前提となっているため、たとえAIで資料作成が自動化したとしても人間がやるべき部分(人によって差が生まれる部分)なのではないかと思ったのです。

そこで、なぜそのような齟齬が生まれるのだろうと考えました。もちろん原因は一つではないと思いますが、私なりの答えとして、「伝える相手や状況にピントがあった伝え方をしているかどうか」なのではないかと思いました。

今回の出演に際していろいろな情報を調べる中で、以下の言葉を見つけました。

説明することの難しさとは、相手の心を知って、それに合うように説明することにあるのだ ― 韓非子

つまり、正論を言えばそれで終わりということではなく、自分の立場、相手の立場に合わせた形で伝える必要があるということかと思います。

そこで、ふと思ったのです。その「相手や状況にピントを合わせる」というのは、何も資料作成後の伝達方法だけに限った話ではなく、資料作成そのものにおいても重要な話なのだと。つまり、「何をどう調べるのか」、「どのような情報をどこまで調べるのか」、「どこに注目し何には注目しないのか」、こういった事も、当然のことながら分析者の興味関心だけで走るのではなく、分析を求めている相手方が知りたい関心事に合った形で行う必要があるのだと思います。

となると、AIで自動化できる分析も、これからどんどん進んでいくと思いますが、それを下地にしつつも、伝える相手にピントを合わせた分析は、それだけで完結するのは難しく、そのような分析においては、当面は人が関わり続ける必要があるのではないかと思ったのです。

AIはウソをつくから使えない、とか、AIは万能だから人は必要ない、とか、極端な話に意識が向きがちですが、AIも人も、それぞれの良さがあり、ミックスして進めていくのが、これからのスタンダードなのではないかと思います。